1993年 トウカイテイオー
3度目の骨折を克服して、復帰戦は1年後の第38回有馬記念。相手は1番人気のビワハヤヒデ。
TTG対決 テンポイント
テンポイントとトウショウボーイのマッチレースかと思いきやグリーングラスが奮闘の三頭による抜きつ抜かれつのレースに発展。
1999年 4センチ差でグラスワンダー
最後はグラスワンダーが、ハナ差だけスペシャルウィークを抑えての勝利。
[TTGの話]
TTGと称される同世代の3強の馬がいました。
テンポイント、トウショウボーイ、グリーングラス。
この3頭が同一レースで顔を合わせると、
全て、1着~3着は3頭で決まりました。
正直、力関係では、テンポイント、トウショウボーイの2強、グリーングラスは伏兵という位置づけ。
さらに、2000mまでならトウショウボーイ、2400m以上ならテンポイント。
こう考えるとしっくりきます。
テンポイントはトウショウボーイに一度だけ先着したことはありましたが、
どうしてもトウショウボーイに勝てませんでした。
第22回有馬記念でトウショウボーイの引退が決まり、
ここしか勝てるチャンスはなかったわけです。
レース開始直後、いきなりこの2頭の競り合いになります。
道中、2頭の抜きつ抜かれつの展開がずっと続きます。
2頭の意地の張り合いで、このままでは共倒れするのではないかという不安をよそに、
最後の直線、さらに2頭のたたき合いに。
「テンポイントかトウショウボーイか?
テンポイント先頭!いや、トウショウボーイがさらにさしかえす!」
しかも、
「外から怖い怖いグリーングラス!外から怖い怖いグリーングラス!」
杉本清が絶叫します。
そして・・・
壮絶なレースを制したのは、テンポイントでした。
念願の打倒トウショウボーイを成し遂げたのです。
優勝:テンポイント
2着:トウショウボーイ
3着:グリーングラス
その後、トウショウボーイは種牡馬となり、大成功をおさめます。
グリーングラスは7歳(今の年齢では6歳)まで現役を続け好成績を残します。
しかし・・・
テンポイントは翌年海外遠征が決まっていたのが、
国内ラストランの日経新春杯で骨折。
懸命の治療もむなしく、亡くなってしまいます。
「悲運の貴公子」と呼ばれるテンポイント。
「天馬」と呼ばれたトウショウボーイ。
どちらもファンが多く、愛された馬。
この2頭のがスタート直後から壮絶な一騎打ちをした第22回有馬記念は、
間違いなく競馬史上最高の名勝負でありました。