競馬の伝説のレース集

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コントレイル 血統の伝承無敗三冠馬伝説

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史上初の親子無敗三冠制覇

150年を超える歴史を誇る日本競馬において、史上初めて無敗でのクラシック三冠馬が牡馬と牝馬で達成された2020年10月。空前絶後の偉業を達成したデアリングタクト(牝3 栗東 杉山晴紀厩舎 父エピファネイア)とコントレイル(牡3 栗東 矢作芳人厩舎 父ディープインパクト)には数多くの関係者が携わってきたことでこの伝説が生まれたが......2頭の躍進を支えたホースマンたちのことは競馬ファンにもほとんど知られていないだろう。

 

デアリングタクトが史上初の牝馬無敗三冠の偉業を達成した1週間後、今度は牡馬二冠馬、コントレイルが最後の1冠、菊花賞へと駒を進めることになった。1941年のセントライトに始まり、牡馬の三冠馬はこれまでに7頭いるが、無敗での達成は皇帝と称されたシンボリルドルフとコントレイルの父であるディープインパクトの2頭だけ。

それだけにコントレイルは自身の栄冠だけでなく、親子で無敗の三冠制覇、そして牡馬牝馬揃っての無敗の三冠達成という2つの史上初に挑むことに。そのプレッシャーは尋常なものではない。実際、コントレイルの第2の故郷とも言える育成牧場、大山ヒルズの齋藤慎ゼネラルマネージャーは「(プレッシャーで)心休まる日がない」と口にするほど。

2013年のダービーを制したキズナをはじめ、数多くのG1ホースを手掛けてきた齋藤氏ですら、このプレッシャーは桁違いの様子だったが、それは調教師の矢作芳人氏にとっても同じだった。

第81回 菊花賞(GI)
2020年10月25日(日)4回京都6日

着順 馬名(性齢 騎手)人気
1着 コントレイル(牡3 福永祐一)1
2着 アリストテレス(牡3 C.ルメール)4
3着 サトノフラッグ(牡3 戸崎圭太)5
4着 ディープボンド(牡3 和田竜二)7
5着 ブラックホール(牡3 藤岡佑介)14
6着 ロバートソンキー(牡3 伊藤工真)9
7着 ヴェルトライゼンデ(牡3 池添謙一)2
8着 ヴァルコス(牡3 岩田康誠)6
9着 ガロアクリーク(牡3 川田将雅)10
10着 バビット(牡3 内田博幸)3
11着 マンオブスピリット(牡3 M.デムーロ)13
12着 サトノインプレッサ(牡3 坂井瑠星)11
13着 ディアマンミノル(牡3 幸英明)12
14着 ターキッシュパレス(牡3 富田暁)16
15着 ダノングロワール(牡3 北村友一)8
16着 レクセランス(牡3 松山弘平)15
17着 ビターエンダー(牡3 津村明秀)17
18着 キメラヴェリテ(牡3 松若風馬)18

クリストフ・ルメール騎手騎乗のアリストテレスが道中、コントレイルをずっとマークするような形で走っていた。直線に入っても、まるでコバンザメのように馬体を接して追いかけてきたのだ。

コントレイルの手綱をとる福永祐一騎手は、追いすがるアリストテレスを何度となく引き離そうとするが、一向にその差は開かない。福永騎手が追えば、ルメール騎手はさらに執拗に馬体を合わせてくる。

これには、福永騎手も冷や汗ものだったようだ。レース後の勝利ジョッキーインタビューでこう語っている。

「最後は相手の脚色がよかったので、『何とか凌いでくれ』と懸命に追っていました」

 

実は、レースのビデオ映像を見返すと、アリストテレスはスタート直後から、コントレイルの外側をずっと離れずに追走している。それは、見ようによっては、コントレイルに無言の"圧"をかけているようにも、コントレイルの行く手を阻んでフタをしているようにも、見えた。

それこそ、コントレイルを「簡単に勝たせるわけにはいかない」という、名手ルメール騎手のプライドであり、練りに練った高等戦術だったに違いない。

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